Webデザインテクニックブックを読んだ感想


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結論から言うと、この本は初心者向きではない。
間違いなく、CSS/HTML/JavaScriptの知識がある程度ないと、使いこなすことはできないだろう。

では、ある程度経験した人が参照する分にはいいか、と言われると、ググった方がいいように思う。
なぜかというと、この本はただコードを載せているだけで、その解説がほとんどないからだ。

「やりたいこと」があって、そのサンプルが見たいならググった方がよっぽど早い。
書籍なら書籍なりの付加価値がないと意味がないが、この本からはその付加価値は感じられなかった。

単発でサンプルが提示されて、はい次!という感じなので、体系的に勉強するにも役に立つとは思えない。
非常に中途半端な印象を受けた。


また、簡単なスペルミスが至る所に見つかり、とても「プロの仕事」とは思えなかった。

たとえば、
「targetPostion」→「position」
「tooptip-body」→「tooltip-body」
など。

編集者はちゃんと仕事をしているのだろうか?

プロってこんなもんなのだろうか?
自分が書いたコードを見返したりしないのか?
これでコードレビューは通るのか?

「プロのアイデア」とタイトルに冠するならば、書籍のクオリティもプロの仕事にしてほしい。
これではただ「作ったサンプルをかき集めてみました」と言われても言い返せないレベルのクオリティだ。

要は、読者に対する愛情が足りないのだ。

ここを読んだら、こんなところが疑問に思うだろうな、とか、
こういう情報があったら嬉しいだろうな、とか、

そんなことを考えている気遣いが全く感じられない。

投げられた業務をこなして、とりあえず担当分書いたからいいっしょ、という印象を受ける。
この本の著者がこの記事を読んだらイライラするかもしれない。

でも、本を読んだ読者も同じようにイライラしたことを覚えておいてほしい。
金を払って本を買っているのだ。

読者は神様ではないから、こちらの要望を取り入れろ、とは言わない。
ただし、金を払う以上、こちらは期待しているクオリティはある。

その期待したクオリティに達していないから、その理由を記事にしたわけだ。

「プロのテクニックを集める」というコンセプトは良いと思うので、次は読者の心情を想像しながら執筆してほしい。

この本を買う人はどんな人か?

プロではないけれど、プロのテクニックを知りたい人だ。
リファレンス的に使いたい人もいるかもしれない。

そういう人にとって、優しい作りになっているだろうか?
ちゃんと編集しているのか?

編集者は、編集者として、読者が見やすい、調べやすい作りになっているか、もう一度類書と比較して考えてみてほしい。


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